ひとり一人のこどもの発達にそって、丁寧に穏やかなかかわりを心がけ、自分はできると思える気持ち(自己肯定感)をもって生きていく為の基礎的な力を育てていきます。養護と教育が行き届いた環境のもと、瓜生山に抱かれて、直接体験を重ねつつ気づきと対話を通して、こどもが育つことを大切にしています。

こどもは、心が安定した日常の中で、自分の興味・関心を持ったことを繰り返して遊び、成長発達していきます。こどもにとって瓜生山が遊びの環境です。生き物との出会いや木々の変化の彩りに五感を通して四季を感じています。自然と対話しおもしろさ、不思議さを十分に味わって満足いくまで遊ぶなかで、探求する心や科学的思考の芽生えが育ちます。

和室がある環境を生活や遊びに活かして、畳や床の質感の違いや構造の違いを身近に感じたり、窓を通して見える木々の緑、見渡せる山並みや市街、自然光でできる影や、本物の絵画がある暮らしの中で、美しさや意外性など五感を通して感じたりしています。騒がしい、刺激の強い環境ではなく、色彩・音・照明・採光にも配慮して、暮らしをつくるこどもとおとなの声が心地よく響きあうことを大切にしています。

調理の過程や料理のにおいを感じて、食事をみんなと一緒にとる楽しさや、調理する人との関わりを大事にします。山の畑で育てた旬の野菜を収穫して、調理室に届けると、その日のメニューに加わり、こどもは大喜びです。

親子で専門性に触れる機会を通して、素材探しの探検やモノづくり遊びに没頭したり、完成を喜んだり、表現の自由や楽しさを味わいます。おとなもその日はこどもです。散歩や学内探検の道中に、作品展に遭遇します。立ち止まって、それを観たり触れたり遊んだり心揺らす体験をしています。こどももおとなもともに育ちあう文化が息づいています。